SPR工法

SPR工法

SPR工法

SPR工法

工法の概要

生活の生命線である下水道管や農業用水管には老朽化によるタイムリミットが迫っており、ストックマネージメントの立場からも地震対策・安全対策の立場からもパイプラインの計画的な維持管理が求められています。 これらのパイプラインには内圧・外圧に対する剛性をもつコンクリート管が多く使われています。しかし、経年にともなう材質劣化や交通量の増大による地盤沈下、造成など設計荷重の変化によって起こる管のひび割れや内面腐食、接合分からの漏水及び浸入水の増大が問題になっています。 SPR工法は、既設管内に塩ビ製更生管をつくりながら進んでいく自走式製管機を用いた更生工法のため、開削を必要とせず通水したままスピーディに施工が完了。しかも、接合部のない連続した管を形成するため抜群の水密性を発揮するとともに、強度においても新管以上に復元可能です。老朽管路対策が急務とされているいま、SPR工法が貴重な資源の活用に最大限の力を発揮します。
製管方法

製管方法

元押式 既設管φ250~φ1,500適用

元押式

自走式 既設管φ900~φ5,000適用

自走式

作業工程フロー

  • 施工前の状況

    施工前の状況

  • 管内洗浄

    管内洗浄

  • 自走式製管機の搬入

    自走式製管機の搬入

  • プロファイルの供給

    プロファイルの供給

  • 製管(既設管内)

    製管(既設管内)

  • 支保工

    支保工

  • 裏込め材注入(注入ブランド車)

    裏込め材注入(注入ブランド車)

  • 更生後の管内状況

    更生後の管内状況

施工上の特徴

  • 施工上の特徴01

    道路を掘り起こすことなく施工できる機材は全てマンホールから管路内に入れるため、道路を掘り起こすことなく、施工ができます。

  • 施工上の特徴02

    通水しながら施工が可能下水を流しながら施工が可能なため、本管内の仮排水は不要です。

  • 施工上の特徴03

    自走式なら長距離施工・曲線施工にも対応

  • 施工上の特徴04

    管路施設の耐震化が可能避難施設と処理場間の管きょや国道など重要道路下、軌道下などの管きょ施設の耐震対策として最適です。

  • 施工上の特徴05

    更生により耐用年数50年!

  • 施工上の特徴06

    非開削のため土砂などの廃棄物の発生がありません

  • 施工上の特徴07

    製管途中でも作業の中断が可能急な集中豪雨などでも作業を中断することができます。また、プロファイルの接続により作業を再開できます。

プロファイル及び裏込め材

プロファイル

篏合(かんごう)機構 篏合(かんごう)機構
  1. プロファイルは、製管機で両端がダブルロックされ、強固な管を形成します。
  2. メインロックとサブロックの篏合、シール材の圧接により篏合部の滑りが防止され、水密性に優れた更生管を築造します。

    アイビーム構造リブ部

    メインロック用メス部

    メインロック用オス部

    サブロック用オス部

    サブロック用メス部

    スチール補強材

スチール補強材
  • #79SW(W型スチール補強材)
    (更生管径1,370~2,130)#79SW
  • #792SU(U型スチール補強材)
    (更生管径2,140以上)#792SU

裏込め材

既設管と更生管の隙間に注入する裏込め材で、軽量骨材やアクリル系エマルジョンおよび無機系粘着収縮低減剤などを配合した。レジン系ポリマーモルタルです。
既設管の状況に応じて3種類を使い分けます。裏込め材
SPR裏込め材2号SPR裏込め材3号SPR裏込め材4号
特性比重1.20以上2.10以上2.00以上
圧縮強さ(28日)12.0N/mm2以上35.0N/mm2以上55.0N/mm2以上
非拡散性良好良好良好
耐酸性良好良好良好
使用骨材フライアッシュバルーン
黒曜石系軽量骨材
砂(混合珪砂)砂(混合珪砂)
特徴
  • 硬化後の耐久性に優れ、安定した強度が得られる。
  • 注入後、モルタルが膨張して更生管と付着一体化する。
  • ブリージングがなく、硬化後の体積収縮もない。
  • 既設管との付着力が高く、硬化後の止水性に優れている。
  • 水中に注入した場合、分散せずに水を押し出しながら細部まで注入できる。

更生管の特徴

  • 耐食性に優れている材質は下水道用の塩ビ管と同じであるため、耐食性に優れ、酸、アルカリ、硫化水素等に侵されません。
  • 水密生に優れている更生管は独自のリブ形状と二重ロック機構により、水密製に優れており、浸入水を遮断します。
  • 優れた流下性能更生管の粗度係数は、0.010以下のため、コンクリート製の管きょより1サイズダウンしても流量はほとんど変わらず、流れのよい管きょが再生できます。
  • 強固な複合管として更生更生管は、裏込め材がリブの間に食い込む独自構造でアンカー効果を発揮し、更生管・裏込め材・既設管を一体化した強度のある複合管として更生されます。
  • 耐震性に優れている更生管は継手がない一体管路となり、管軸方向は、地震時の変位をプロファイルの篏合部において吸収することができます。また、鉛直断面の耐荷力アップにより、管きょは破損せず、流下機能を確保できます。

関連部材

  • 内巻きプロファイルドラム内巻きプロファイルドラム
  • 自走式製管機自走式製管機
  • 支保工の設備(円形・8点支保の例)支保工の設備(円形・8点支保の例)
プロファイルの接続には

性能試験

SPR複合管内水圧試験

目的SPR複合管の内水圧性能を確認する。 試験方法試験方法 試験結果
条件内水圧0.59MPa{6kgf/cm2}×3分間
試験結果漏水などの異常なし
試験結果

プロファイル平板嵌合水密試験

目的プロファイルの篏合部の水密性能を確認する。 試験方法試験方法 試験結果
条件内水圧0.59MPa{6kgf/cm2}×3分間
試験結果漏水なし
試験結果

PR複合管の外圧強度試験

目的原管を一旦破壊した後に、SPR工法で更生したSPR複合管の外圧破壊試験を実施し、原管と同等以上の強度に復元することを確認する。 試験方法

JIS A 5303に規定する「外圧強度試験」に準拠し、破壊外圧荷重を求める

管種管径(mm)長さ(mm)備考
原管11002430B型1種管
SPR複合管10002430①を一旦破壊させた後、SPR工法により更生したもの
試験結果
試験結果
試験No. 破壊荷重(KN/m) 破壊荷重の比較
原管 SPR複合管 SPr複合管/原管(規格値) SPR複合管/原管(試験値)
規格値 試験値 試験値
C/A C/B
No.1 65.8 102.6 175.4 2.67 1.71
No.2 102.6 171.0 2.60 1.67
No.3 102.8 174.2 2.65 1.69
平均 65.8 102.7 173.5 2.64 1.69
試験結果

曲線管路対応試験

目的曲線管路でも自走製管できることを確認する。 試験方法
模擬管路HPφ1100mm×10m
屈 曲 角10度/1箇所×3箇所=30度曲り
製 管 径内径φ1000mm
プロファイル#80SA
試験結果
試験結果

屈曲角10度/1箇所×3箇所(30度曲り)の模擬管路内に製管径φ1000で製管試験の結果問題なく通過できた。

曲線管路HPφ1100mm×10m
屈曲角10度/1箇所×3箇所(30度曲り)
製管方法φ1000
管内自走製管
結 果問題なく通過
結果

SPR更生管流量表(マニング式)


既設管径 更生管径 更生管渠の能力(倍率) 既設管径 更生管径 更生管渠の能力(倍率) 既設管径 更生管径 更生管渠の能力(倍率)
上段:標準管径
下段:最大径
V Q 上段:標準管径
下段:最大径
V Q 上段:標準管径
下段:最大径
V Q
250 210 1.157 0.817 800 730 1.223 1.018 1800 1650 1.227 1.031
210 1.157 0.817 740 1.234 1.056 1730 1.266 1.170
300 260 1.182 0.888 900 820 1.222 1.014 2000 1820 1.221 1.011
260 1.182 0.888 840 1.242 1.082 1930 1.269 1.182
350 310 1.199 0.941 1000 910 1.221 1.011 2200 2000 1.212 1.008
310 1.199 0.941 930 1.239 1.071 2130 1.272 1.193
400 360 1.212 0.982 1100 1000 1.220 1.008 2400 2180 1.219 1.006
360 1.212 0.982 1030 1.244 1.091 2250 1.245 1.094
450 410 1.222 1.014 1200 1100 1.227 1.031 2600 2360 1.219 1.004
410 1.222 1.014 1130 1.249 1.108 2450 1.250 1.109
500 460 1.230 1.041 1350 1230 1.222 1.014 2800 2540 1.218 1.002
460 1.230 1.041 1280 1.255 1.128 2650 1.253 1.122
600 550 1.227 1.031 1500 1360 1.218 1.001 3000 2720 1.218 1.001
550 1.227 1.031 1430 1.259 1.144 2850 1.256 1.134
700 640 1.225 1.024 1650 1500 1.220 1.008
640 1.225 1.024 1580 1.263 1.158

TOPに戻る

Translate »